※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。
「沖縄の家賃って、実際いくらなの?」
移住を考えている人も、いま住んでいて「うちの家賃は高いのか安いのか」が気になる人も、一度は調べたことがあると思う。でも、ネットで出てくる相場と、実際に物件を探したときの家賃が、なんだか噛み合わない——そう感じたことはないだろうか。
この記事では、総務省の公的な統計データをもとに、沖縄本島の主要な市ごとの家賃相場を部屋の広さ別に紹介する。そのうえで、家族5人で1LDKの賃貸に暮らしている私の実感も交えながら、「統計の数字」と「実際に探したときの家賃」がなぜズレるのか、その正体まで踏み込んで解説する。
沖縄県全体の家賃相場は「月49,379円」
まず、いちばん大きな数字から。
総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月時点)によると、沖縄県の借家(専用住宅)の1か月あたり家賃の平均は、49,379円だ。
「思ったより安い」と感じた人が多いかもしれない。それもそのはずで、この数字にはあとで触れる「ある事情」が隠れている。まずは、エリア別・部屋の広さ別に、もう少し細かく見ていこう。
【エリア別】沖縄本島・主要5市の家賃相場
同じ調査から、沖縄本島の主要な市の家賃を、部屋数別にまとめたのが以下の表だ。部屋数は、おおまかに次のように読み替えてほしい。
- 1室 ≒ ワンルーム・1K(単身向け)
- 2室 ≒ 1LDK・2K
- 3室 ≒ 2LDK・3K(小さめのファミリー向け)
- 4室 ≒ 3LDK(ファミリー向け)
| エリア | 全体平均 | 1室(1K) | 3室(2LDK) | 4室(3LDK) |
|---|---|---|---|---|
| 那覇市 | 52,715円 | 46,094円 | 56,483円 | 59,401円 |
| 浦添市 | 51,619円 | 44,777円 | 53,492円 | 54,809円 |
| 宜野湾市 | 51,320円 | 48,470円 | 52,235円 | 54,715円 |
| 沖縄市 | 48,378円 | 40,435円 | 52,695円 | 48,728円 |
| うるま市 | 44,250円 | 39,755円 | 46,275円 | 41,680円 |
| 県全体 | 49,379円 | 44,002円 | 52,020円 | 50,564円 |
出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日現在)
那覇市:やはり県内で最も高い
予想どおりというべきか、那覇市はどの部屋数でも県内トップクラスだ。特にファミリー向けの4室(3LDK相当)は59,401円で、県平均の50,564円を約9,000円も上回る。仕事も学校も買い物も、生活のすべてが市内で完結する利便性を考えれば、この差は納得できる。
浦添市・宜野湾市:那覇の「隣」で少しだけ安い
那覇の北に隣接する浦添市と宜野湾市は、全体平均で51,000円台。那覇より1,000〜1,500円ほど安い程度で、いわば「準都心価格」だ。那覇まで車ですぐ、それでいて那覇よりわずかに家賃が抑えられるため、那覇に通勤する子育て世帯に人気のエリアになっている。
沖縄市・うるま市:中部で家賃を抑えるなら
中部でも、沖縄市・うるま市まで来ると、家賃ははっきり下がる。特にうるま市の4室(3LDK相当)は41,680円で、那覇市の同じ広さ(59,401円)と比べると、月17,721円、年間にすると約21万円も安い。
「那覇まで少し距離があっても、広い家に安く住みたい」という家族にとっては、この差は無視できない。年21万円あれば、家族旅行にも行けるし、教育費にも回せる。どこに住むかは、そのまま家計の体力を左右する。
【間取り別】沖縄の家賃相場(1K・1LDK・2LDK・3LDK)
「エリア別ではなく、自分が探している間取りでいくらなのか知りたい」という人も多いと思う。そこで、先ほどの部屋数別データを、一般的な間取りに置き換えて整理し直した。
統計上の「居住室の数」を、おおまかに次のように読み替えている。
- 1室 ≒ 1K・ワンルーム(単身向け)
- 2室 ≒ 1LDK・2K(カップル・単身のゆとり)
- 3室 ≒ 2LDK・3K(小さめのファミリー)
- 4室 ≒ 3LDK(ファミリー向け)
| エリア | 1K/ワンルーム | 1LDK/2K | 2LDK/3K | 3LDK |
|---|---|---|---|---|
| 那覇市 | 46,094円 | 49,234円 | 56,483円 | 59,401円 |
| 浦添市 | 44,777円 | 51,406円 | 53,492円 | 54,809円 |
| 宜野湾市 | 48,470円 | 51,169円 | 52,235円 | 54,715円 |
| 沖縄市 | 40,435円 | 43,125円 | 52,695円 | 48,728円 |
| うるま市 | 39,755円 | 46,839円 | 46,275円 | 41,680円 |
| 県全体 | 44,002円 | 48,361円 | 52,020円 | 50,564円 |
出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日現在)。金額は現に住んでいる人が払っている家賃の平均。
単身なら「1K」、家賃を抑えるなら中部が狙い目
単身向けの1K・ワンルームで見ると、うるま市の39,755円から那覇市の46,094円まで、エリアで6千円ほどの幅がある。学校や職場が中部でいいなら、沖縄市・うるま市を選ぶだけで、単身でも月数千円が変わってくる。
ファミリーは3LDKで「那覇 vs 中部」の差が最大に
ファミリー向けの3LDKになると、エリアによる差がぐっと開く。那覇市の59,401円に対して、うるま市は41,680円。その差は月17,721円、年間で約21万円だ。子育て世帯にとって、この差は習い事1つ分にも、家族旅行にも変わる金額になる。「那覇に通勤できる距離で、家賃を抑えたい」という家庭が、浦添・宜野湾やさらに中部を選ぶ理由が、この数字によく表れている。
ちなみに、我が家が持ち家を手放して1LDK賃貸に移ったときの、住居費の実際の変化はこちらの記事にまとめている。エリアと間取りをどう選ぶかは、そのまま家計の体力に直結する。
なぜ「統計の家賃」と「実際に探した家賃」はズレるのか
さて、ここからが本題だ。
この統計を見て、「あれ、思ったより安いな」と感じた人は多いはずだ。実際、いまSUUMOやアットホームで沖縄の物件を探すと、ファミリー向けは7万円、8万円という数字がずらりと並ぶ。統計の「5万円台」とは、明らかに感覚が違う。
これは、統計が間違っているわけでも、不動産サイトが吊り上げているわけでもない。両者は、そもそも測っているものが違うのだ。
- 統計の家賃=いま住んでいる人が、現に払っている家賃の平均(何年も前に契約した人の、当時の安い家賃も含む)
- 不動産サイトの家賃=これから貸し出す「募集中」の家賃(いまの相場そのまま)
つまり、統計の数字は「過去に契約した人たちの平均」なので、どうしても現在の募集家賃より低く出る。特に沖縄では、近年の建築費高騰で新築の家賃が急上昇しているため、この差が大きくなっている。
その裏付けもある。同じ調査で、沖縄の民営借家(木造)の家賃は、2018年からの5年間で65.2%も上昇している。つまり「昔から住んでいる人」と「これから借りる人」で、払う家賃がまるで違う時代になっているのだ。
だから、これから沖縄で家を借りる人が参考にすべきは、統計の平均より少し高めの数字だと考えておいたほうがいい。統計で5万円台のエリアなら、実際の募集は6〜7万円台からと見ておくのが現実的だ。
我が家の場合:家族5人・1LDKで家賃9万円
ここで、我が家の実例を正直に書いておく。
私は今、家族5人と愛犬1頭で、1LDKの賃貸アパートに住んでいる。もともとは4LDKのマイホームに住んでいたのだが、それを手放して、あえて狭い賃貸に移った(その経緯はこちらの連載に書いている)。
その1LDKの家賃が、約9万円だ。
統計を見てほしい。1LDKに近い「2室」の平均は、どのエリアも5万円前後だ。それなのに、我が家は9万円を払っている。理由は単純で、立地が良く、比較的新しい物件を選んだからだ。統計の平均が「現に住んでいる人の平均」である以上、条件の良い新しめの物件を今から借りれば、平均より高くなるのは当然なのだ。
ただ、我が家の場合、この9万円のうち2万8千円は職場の住居手当でまかなえている。だから実質の負担は6万2千円ほど。持ち家時代のコスト(月9.7万円かかっていた)と比べれば、むしろ軽くなった。家賃の額面だけでなく、手当や維持費まで含めた「実質いくら出ていくか」で考えることが大切だと、身をもって実感している。
まとめ:沖縄の家賃相場の見方
最後に、この記事のポイントを整理しておく。
- 沖縄県の借家の平均家賃は月49,379円(2023年統計)
- エリア別では那覇市が最も高く、うるま市など中部に行くほど安い。ファミリー向けだと那覇とうるまで年20万円以上の差
- ただし統計は「現に住んでいる人の平均」なので、これから借りる人は平均より高めを見込むこと
- 沖縄は建築費高騰で家賃が上昇中。額面だけでなく、住居手当や維持費まで含めた「実質負担」で判断するのが賢い
家賃は、毎月かならず出ていく固定費の中で、最も大きなものの一つだ。だからこそ、相場を正しく知って、自分の家計に合ったエリアと物件を選ぶことが、長い目で見て家計を大きく左右する。この記事が、あなたの住まい選びの入り口になればうれしい。
ちなみに、そもそも「賃貸か持ち家か」で迷っている人は、持ち家・売却・賃貸経営・賃貸生活を全部経験した私の結論もあわせて読んでみてほしい。
実際に賃貸を探すときは、大家と借り手、両方の経験から作った内見チェックリストも参考にしてほしい。
このブログでは、沖縄での住まい選びやお金の見直しについて、実体験と公的データをもとに記事を書いている。記事の一覧はこちらにまとめているので、気になるテーマがあれば読んでみてほしい。
全国と比べると、沖縄の家賃は「高いのか安いのか」
ここまでエリア別・間取り別に見てきたが、もう一つ気になるのが「全国と比べてどうなのか」だと思う。
2026年3月時点の民間調査(全国賃貸管理ビジネス協会調べ)によると、沖縄の1部屋あたりの家賃相場は50,417円で、これは全国順位で11番目に高い水準だという。全国平均(51,348円)よりはわずかに安いものの、上位に入っていることに驚いた人もいるのではないだろうか。
ここで見落としてはいけないのが、所得水準との関係だ。沖縄県は全国的に見て平均所得が低い県として知られている。家賃の絶対額が全国平均に近いということは、収入に対する家賃の負担率で見れば、実質的にかなり重いということになる。単純な金額比較だけでなく、この「負担感」も踏まえておきたい。我が家の家計全体における住居費の位置づけは、5人家族の家計簿記事でも数字を公開している。
住む前に知っておきたい、沖縄ならではの事情
家賃相場の数字だけでは見えてこない、沖縄で家を探すときに実感する事情も書いておく。
- 渋滞込みの通勤時間:那覇市内は特に朝夕の渋滞が激しく、「家賃が安いから」と郊外を選ぶと、通勤時間が想定以上にかかることがある(実際の送り迎えの負担についてはこちら)
- 車社会ならではの駐車場事情:1家族で車2台以上を持つ家庭も多く、駐車場付きかどうかで実質的な住居コストが変わる(内見チェックリストで詳しく解説)
数字上の家賃相場が安く見えても、通勤にかかる時間やガソリン代、駐車場代まで含めて考えると、実質的な負担は変わってくる。統計上の家賃だけでなく、暮らし全体のコストで比較することをおすすめしたい。
【持ち家がある方へ】住み替えを考えているなら、まず査定額を知る
ここまで賃貸の家賃相場を見てきたが、もし今持ち家に住んでいて、賃貸への住み替えを検討しているなら、もう一つ知っておくべき数字がある。自分の家がいくらで売れるのか、あるいはいくらで貸せるのかだ。
私自身、4LDKの持ち家を手放して1LDK賃貸に移るとき、査定に出したら約4,500万円という数字が出た。結果的に売らずに貸すことを選び、いまは家賃収入を得ている(詳しい経緯はこちら)。あのとき査定を取っていなければ、この選択はできなかった。
賃貸の家賃相場と、自分の家の価値。この両方の数字が揃って初めて、住み替えが得なのかどうかを判断できる。査定は無料で取れるので、迷っている段階でも数字を知っておく価値は大きい。


コメント