入居者募集から契約までの実際の流れ。内覧3組、空室ゼロで決まった理由

住まいとお金

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「空室になったらどうしよう」

家を貸すと決めたとき、いちばん不安だったのはこれだった。サブリースの家賃保証を選ばなかった私にとって、空室リスクは自分でかぶるものだ。だからこそ、実際に募集から入居までどう進んだのか、その記録を残しておきたい。

募集は、退去の1ヶ月前から始めた

我が家がまず決めたのは、自分たちが住んでいるうちから募集を始めることだった。退去してから動き出すのではなく、退去の1ヶ月前には管理会社を通じて募集をかけてもらっている。

生活感のある家に他人を招き入れて内覧してもらうのは、正直、気を使う。荷物は片付けなければならないし、生活のリズムも崩れる。それでも、退去後に募集を始めれば、その分だけ確実に空室期間が延びる。家賃20万円の物件なら、空室1ヶ月は20万円の機会損失だ。天秤にかければ、迷う理由はなかった。

生活感をあえて残したまま、内覧してもらった

内覧は、私たちが実際に住んでいる状態のまま実施した。家具を移動させたり、生活感を消したりはあえてしなかった。

理由は、空っぽの部屋を見せるより、「ここに住んだらどんな生活になるか」を具体的にイメージしてもらいたかったからだ。家具の配置、収納の使い方、日当たりの中で過ごす時間。生活の気配がある部屋のほうが、「ここに住みたい」という気持ちにつながると考えた。

そしてもう一つ、内覧のときに徹底したのが、家の傷や劣化箇所を包み隠さずすべて見せることだった。壁の小さな傷、床のへこみ、経年による設備の劣化。良いところだけ見せて後から指摘されるより、先に全部見せて納得したうえで決めてもらうほうが、入居後のトラブルを避けられると考えたからだ。

実際、内覧に来た3組は誰も、家の状態について不満や交渉を持ち出さなかった。先に見せて、先に伝える。当たり前のようだが、これが結果的に、交渉ゼロ・空室ゼロにつながった一因だったと思っている。

実際の流れ:内覧3組、2週間で申し込み

募集開始からの流れは、次のとおりだった。

募集開始退去の1ヶ月前
内覧希望3組
申し込みまでの期間約2週間(最後の内覧の直後に決定)
契約までの期間申し込みから約2週間後
入居までの期間契約から約1ヶ月半

内覧3組という数字を、多いと見るか少ないと見るかは物件による部分もあると思う。ただ我が家の場合、3組目の内覧の直後に申し込みが決まった。数を追うより、条件に合う人に出会えるかどうかが大事だという実感がある。

申し込みから契約まで約2週間かかったのは、入居審査や契約書類の準備に必要な、ごく一般的な期間だ。そして契約から入居までの1ヶ月半は、我が家がまだ住んでいたためのタイムラグになる。つまり、入居者側は「今すぐ住みたい」ではなく「1ヶ月半後の入居でも構わない」という条件で申し込んでくれたことになる。退去前から動いていたからこそ成立した流れだったと思う。

家賃交渉はゼロ。強気の価格設定が通った

第3章にも書いたとおり、我が家は周辺相場よりかなり強気の家賃設定にした。平屋であること、十分な広さ、車庫と庭が付いていること、そして立地。この条件なら通ると見込んでのことだったが、実際に値引き交渉は一切なかった

家賃は一度決めたら簡単には上げられない。強気で出して通るなら、それに越したことはない。ただしこれは、需要のある物件・立地だったからこそ成立した話でもある。相場より高い金額を出すなら、それを裏付ける条件(広さ・設備・立地)が本当にあるかを、自分の物件で冷静に見極める必要があると思う。

入居1ヶ月後、エアコンが壊れた。義務はなかったが、修理代を出した

ここからは、契約後に実際に起きたトラブルの話だ。内見チェックリストの記事でも触れたが、沖縄の賃貸ではエアコンが「設備」なのか「残置物」なのかが重要になる。設備なら故障時の修理義務は大家にあるが、残置物なら原則としてその義務はない。

我が家は、エアコンを残置物扱いとして契約した。つまり、故障しても直す義務は契約上ない。

ところが、入居からちょうど1ヶ月ほどで、そのエアコンの1台が故障した。義務がないなら、直さないという選択肢もあった。でも、私は修理代を自分で出すことにした。

理由はシンプルで、気持ちよく入居後の生活を過ごしてほしかったからだ。入居してすぐにエアコンが壊れて、しかも「残置物なので直せません」と言われたら、そこから始まる入居者との関係は間違いなく気まずくなる。沖縄でエアコンなしの生活は現実的ではない。長く住んでもらうことを考えれば、契約上の義務の有無より、最初の印象のほうが大事だと判断した。

これは「残置物だから何もしなくていい」という話ではなく、契約上の義務と、大家として実際にどう振る舞うかは別だという話だと思っている。長く借りてもらうための先行投資と捉えれば、修理代は決して高い出費ではなかった。

まとめ:空室を避けるためにやったこと

  • 退去の1ヶ月前から募集を開始した(退去後ではなく、住んでいる間から動く)
  • 内覧の数より、条件に合う人との出会いを重視した
  • 相場より強気の家賃でも、根拠となる条件(広さ・設備・立地)があれば通る
  • 契約上の義務がなくても、入居後の関係を考えて対応することがある

空室ゼロという結果だけを見れば運が良かったように見えるかもしれないが、実際には「退去前から動く」という、誰でもできる工夫の積み重ねだった。これから家を貸そうとしている人の参考になればと思う。

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貸すと決めてから入居までの全工程は、家を貸す手順の記事にまとめている。

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