サブリースを選ばなかった理由。家賃保証の裏側を調べて分かった9つのこと

住まいとお金

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「家を貸すなら、家賃保証があるサブリースが安心じゃないか」

私も、管理会社を探している段階で実際にサブリースの提案を受けた。「空室でも家賃は保証します」という言葉は、正直かなり魅力的に聞こえた。

でも、調べて、実際にサブリース契約を結んだ人から話を聞いて、結局選ばなかった。この記事では、その提案の中身と、選ばなかった理由を正直に書いていく。

サブリースとは何か

サブリースとは、オーナーが物件をサブリース業者に貸し、その業者が入居者に転貸する仕組みだ。オーナーから見ると、入居者が誰であっても、業者から一定の家賃(保証賃料)が毎月振り込まれる。空室が出ても収入が途切れないという「安心感」が最大のセールスポイントになっている。

私が受けた提案も、まさにこの「家賃保証」を前面に出したものだった。

選ばなかった9つの理由

提案を受けたあと、ネットで調べたり、実際にサブリース契約を結んでいる人に話を聞いたりして分かったのが、次の9つだった。

  • 保証家賃は相場より低めに設定されることが多い
  • 免責期間(契約から一定期間)は家賃収入がゼロになる場合がある
  • 数年ごとの契約更新時に、賃料減額を求められるケースが多い
  • オーナー側からの中途解約が難しい。契約期間が長期で縛られやすい
  • 契約書が複雑で、一般人には読みにくい文言でオーナーに不利な内容が書かれているケースがある
  • 入居者の選定や賃料設定に、オーナーが関与しにくい
  • 修繕費用の負担範囲が不明確、または高額な原状回復費を請求されることがある
  • サブリース業者が倒産・撤退した場合、家賃保証が突然打ち切られるリスクがある
  • 空室状況が見えにくく、実際の稼働率を把握しづらい

一つひとつは「よくある注意点」に見えるかもしれない。でも並べてみると、共通しているのはお金の動きがオーナー側から見えなくなるということだ。保証されているはずの家賃が、実は相場より削られた金額だったとしても、実際の入居状況や家賃相場と照らし合わせる手段がなければ、それに気づくことすら難しい。

これは個人の思い込みではない。社会問題になった実例がある

「考えすぎでは」と思う人もいるかもしれない。でも、サブリースの家賃保証をめぐるトラブルは、実際に大きな社会問題になっている。

2018年に表面化した「かぼちゃの馬車」事件では、運営会社が「30年間家賃完全保証・利回り8%」を掲げてシェアハウスのオーナーを集めたが、経営が悪化して家賃の支払いが停止。自己破産に追い込まれたオーナーも出た。同じ時期、レオパレス21のサブリースでも、当初の約束賃料が支払われない、修繕費用がオーナー負担になるといった問題が広く報じられている。

こうした問題を受けて、2020年12月には「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(サブリース規制法)が施行された。「家賃保証」という言葉で誤認させる広告を規制し、家賃が減額されうることを契約前にきちんと説明することが業者に義務付けられている。裏を返せば、それだけ「保証」という言葉に誤解させられてきたオーナーが多かった、ということだと私は受け取っている。

私が選んだのは、全委託の管理契約

結局、私が選んだのはサブリースではなく、管理会社への全委託だった。家賃は入居者からそのまま入り、管理会社には手数料(家賃の5%)を払う形だ。空室のリスクはオーナーである私が負うが、その代わり、家賃の中身も、入居状況も、すべて自分の目で確認できる。

幸い、我が家は入居中から募集・内覧を進めたことで空室期間ゼロで貸し出せた。もし空室リスクが本当に不安なら、サブリースで「保証」に頼るのではなく、募集の動き方や管理会社選びで空室そのものを減らす方が、お金の流れが見える分、私には合っていた。

サブリースが向いている人もいる

誤解のないように書いておくと、サブリースが誰にとっても悪い選択というわけではない。空室管理や入居者対応に一切関わりたくない、多少収益が下がっても手間をゼロにしたい、という人には合っている面もある。

ただ、契約する前に、上に挙げた9つのポイントを業者に一つずつ確認してほしい。特に「保証賃料の見直しがあるか」「免責期間はあるか」「中途解約の条件」の3つは、契約書の中でも分かりにくく書かれがちな部分だ。2020年の法改正で説明義務が強化されているので、業者にきちんと聞けば答える義務がある。

まとめ:「保証」の中身を、自分の目で確かめる

「家賃保証」という言葉は安心感があるぶん、その中身を確かめずに契約してしまいやすい。私が最終的に大事にしたのは、お金の流れが自分の目で見えるかどうかだった。全委託の管理契約なら、家賃も、入居状況も、修繕の判断も、自分で把握しながら進められる。

売るか貸すか、貸すならどんな形で貸すか。どの選択にも正解はないが、判断の材料になるのはいつも同じで、自分の家の数字を知ることだ。

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貸すと決めてから入居までにやったことの全体像は手順記事に、実際に貸すことを選んだ経緯は第3章に、利回りの全内訳はこちらの記事にまとめている。

出典: 国土交通省「サブリース事業適正化ガイドライン」「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(2020年12月15日施行)

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